芸術と文化を語り合おう、
学藝理論会議 皐月会(さつきかい)
皐月会(satuki-kai)は2002年に書家の野尻泰煌(NOJIRI taiko)[2019年没]を発起人に、松里鳳煌(MATSUZATO hoko)を代表として創設した会員制芸術交流会です。発起人諸事情により2011年10月に一時活動を休止しておりましたが、2021年に活動を再開予定です。
会名の由来
書家である野尻泰煌の母君は華道家であり勅使川蒼風の直弟子でした。
自らの会を持つ際に使うといいと授かった名称が「皐月会」になります。
自身は会を創設する前に急逝し、泰煌氏から譲り受けた来歴をもちます。
皐月会の目的
目的は2つ。
芸業の造詣を深める機会を創出し、その発表の場を設ける。
・立会背景
嘗て芸事に従事する活動者は他分野との交流も通し自身の造詣を深めていったに思います。
ところが近代、芸事は寧ろ専門性や閉鎖性を帯びたと野尻は言います。
そこに危機を感じたのが他ならぬ書家の野尻泰煌さんでした。
立会の動機になります。
自身が立会すると自分中心になることを悩んでいた氏は松里鳳煌氏に打診。
協議の末に合意に至り立会へ。
・魂の発露
野尻は「互いの精神と肉体を発起しない限り真の発露と交流は叶わない」と言います。
また「作家はどうしても自らの専門分野に閉じこもり自己防衛を強化する傾向がある」と警鐘を鳴らしました。
それを崩す最も効果的な方法が「他分野との真剣な交流」であると。
・合言葉は「真剣な飯事」
別な言い方では「真剣な遊び」です。
どうしても内向きな活動になりがちな表現活動。
それは自己防衛を高め、魂は萎縮し、作品が小さくなる方向性です。
「そこに楔をさす」
それが皐月会の目的です。
題字:野尻泰煌
更新:2020/12/1 元記事:2011/2/8 16:26
コメント
コメントを投稿